酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

酒舗まえたにさんの滋賀の地酒祭り

朝市の昼からは 彦根 酒舗 まえたにさんが主催しはる 滋賀の地酒祭へ・・・

そして その前に プレイベントとして家杜氏と福井社長の講演&対談がもようされました。

これが むちゃよかったのでした。

ワインは農業 日本酒は技術といわれることがありますが 日本酒もまさに農業。自然と向き合って作っていくことの大事さ。冴えた空気と低い気温のために あえて家さんは3時から酒造りをし始めはります。そして お米と向き合いながら このお米を最大限に生かせる方法を模索しはるのです。まさに 自然との真剣な対話。

家さんはその想いを 熱く語らはりました。14年続けての金賞受賞蔵ですが やっぱり凄いひとや。お酒を造る喜びに満ち溢れてはりました。

素材を生かすという意味では ほんまに お料理と一緒やな。文芸春秋にも佐藤初女さんと辰巳芳子さんの対談があって それをよんでいたら まるで家さんでした。小さいおむすびのお米一粒一粒がほんとうに生かされるようにすることだけです。何一つ怠ってはいけない。ちょっとでも 気を逸らしてしまうと自分の思ったように炊き上がらない。心が離れないように無我の境地です。食材と真剣に向き合うと 食材の方からこうしてほしいと訴えてくるのね。つくるべき様につくり 食べるべき様に食べる。

だぶるで感動しました。うれしいうれしい。

福井さんの話も とてもわかり易く 蔵元としての色々な想いを語らはりました。青ラベルは 辛口純米とありますが あえて辛口と称しつつ 飲んでみるとそんなに辛くない、やわらかな水やからこそ +9まで日本酒度をきって 柔かな辛口に仕上げはりました。ここは お米の種類や季節商品やらで ものすごい種類をつくってはることも驚きでした。このごろ酵母やら精米歩合やらが複雑になってきていますが 今こそそういうことを見ないで 楽しくお酒を飲んでもらえる提案をしたらどうか?・・これも 興味深いものがありました。後半の前谷さんからの私らも知りたかった質問を交えながらのセミナーも良かったです。もっともっと感動すること言わはったんやけど めもるのを忘れたので感動だけ残りまして…どんくさ。

その後の宴では 吉田社長がご挨拶を。その際 滋賀の酒業界の歴史を語ってくれはる中に あひるちゃんと酔醸会の話もあり、あひるちゃんが 大治郎を飲んでそして滋賀のお酒にぐんぐんはまってい行かはったことがきっかけで生まれた酔醸会のことを こないな会で熱弁してくれはりまして 涙が出そうになりました。おりしも朝市10周年。吉田社長 おおきにです。

前谷さんのお店は100年!小川酒店とお付き合いしているお蔵がほんまに一緒なんです。これからも滋賀の酒蔵同様 同業者やけど切磋琢磨できたらええな。すばらしい宴(これも 愉しかったんですわ)とセミナーをありがとうございました。 前谷さん、若いし頭も回転早そうですが、こんなすごい会を おひとりで仕切るなんてほんますごいです。新婚さんで、しかももうじき赤ちゃんが生まれはるそうな。重ね重ねおめでとうさんです。素敵な酒舗まえたにさんの店内です。