酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

京都 東山三条 ランバート 藤野勝久氏のセミナー

お馴染みてるきんさんこと 宮本さんから ぜひぜひにとセミナーのご案内を頂きまして うかがってきました。

藤野勝久氏という メルシャンの時代を浅井昭吾氏(福井社長のワインの師匠)と ともに築いてきはった人が講師!

ほとんどが甲州やったのが、桔梗ヶ原の栽培農家がメルローに植え変えたのは1976年のこと。それが実を結んだのは1983年頃。年々、少しずつマセラシオンを長くし、新樽の使用割合を上げるなど、色々研究を続けはったこと・・・

雨よけをしたとたん、糖度20度を超えるブドウが出来るようになり、それを仕込んでみると、それまでとはぜんぜん異なる見事にシャルドネの個性を持ったワインが出来たこと。

シャトー・マルゴーのポール・ポンタリエ氏を醸造アドバイザーに迎えたことで、強さから脱却してもっとエレガントなワインに向かうことが出来るようになったことなど。
 
私のほん右横で ひとつひとつ 説明して頂きながら試飲できるなんて ものすごらっきいなことです。

ちょっと上を見上げながら ワインに掛けた熱い時間・・苦悩と感動の日々を想い出しながら とつとつと語ってくれはりました。なかなか結果が出ず、もう諦めようと思ったこと数回。けど 諦めないで努力を積み重ねていけば 必ず芽がでると信じて その夢に向かって必死で歩んで来はったそうです。

上司 浅井さんは かなり厳しい人やったそうですが、そのプレッシャーの中でもがき続けたことで、掴み取ることができたものはたくさんあったように思いますとも。

いろいろ 試飲させてもらったなかで、圧巻は『桔梗ヶ原メルローシグニチャー1999』。桔梗ヶ原メルローの特選樽を瓶詰したもの。まさに エレガント!なワインでした。ここに行きつくまでにかかった年月は30年。この味わい 心に刻んどことっ!!!と思いました。

藤野さん曰くまるで竜安寺の石庭のように 全ての要素が織り込まれているのに どれひとつとして飛び出ていない・・・・これが 日本のすばらしいワインなのやそうです。

貴重な時間を作っていただき また教えて頂き てるきんさん ほんまにありがとうございました。ワインも奥深し。未熟者の私やけど 藤野さんが言わはるようにあきらめないで努力し続けよと思いました。