酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

北島 利き酒

利き酒の巻

新酒直汲み中汲みシリーズは どれも素晴らしいしレベルが高い。

それぞれの 個性もでていてほんまに良いです。

ただ山田錦50%の別誂えだけは 飲み頃は先。

秋になったら 楽しみや。

むしろ去年の別誂の火入れもんが美味しくて今日の一番人気かも。

そして今度はきもとしりーず。

北島さんは 9割が御代栄ブランドで 安定かつぶれない造りのブレンド火入のお酒。そして 1割がこの北島ブランドで挑戦 研究 模索のお酒。

とくに 昨今の北島さんはきもとに特に力をそそいではって 寝かせて見たり火入も2回火入や1回火入したりの研究に一生懸命。

前にも北島シャチョウ いちばん興味のあるのが玉栄というてはりましたんや。地味やけどええやつです。

でこの日も きもと玉栄は全て65%精米で ①26BYの生原酒 ②26BYの火入原酒 そして ③25BYの加水火入 ④24BY加水瓶一回火入 と4種類あります。

で 師匠ともよべるひとたちの意見も含めますと ①はいじめ甲斐のあるお酒で お燗したり 加水したり 放置したりして楽しみたいお酒やそうです。加水火入より 生原酒のほうが断然美味しい!火入はむしろ ③のほうがええ。加水しているのに バランスがよく 輪郭もはっきりしています。

同じきもと玉栄 65%精米でも様々な味があるのやと。で、やはり25年にSさんが入蔵したことで 酒質がぐぐぐっとあがったようです。 

またまた 想いもがけない隠れた銘酒が 22BY吟吹雪60%精米加水瓶一回火入が 角が取れてまあるくなって じっくり飲むのにとても魅力的。

26BY雄町70%は 素直でわかり易い味わい。

ほかにも きもとは 愛山70% そして渡船は50% 60%と研究。

きもとの復讐をしますと・・・・・

自然の菌の力を利用し、倍の長い時間と手間をかけて育てた強靭な酒母、キメ細かく、かつ迫力ある味。それが日本酒の原点「きもと」、クリアでありながらノスタルジックな味わいを目指します。

きもと酒母=天然の乳酸菌により乳酸発酵がおこり雑菌が淘汰されます。この乳酸菌を取り込むために、蒸し米を摺る作業いわゆる《もと摺り》をします。《もと摺り》のあるなしが《山廃仕込》との違いです。この《きもと系酒母》で育った酵母は長期間生存可能で、もろみ末期までよく発酵します。タンクからの仕込み期間は3~4週間で、《速醸系酒母(普通の酒)》の約倍以上時間がかかります。

まだまだ進化していかはる北島さん。とくにきもとは 複雑やけど 深くじっくり追及していきたいものやと思いました。