酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

亀亀覇 吉 熟成

今回のテーマの一つが熟成でした。

私も道ちゃんも大好きな不老泉の中で なんと道ちゃんが選んだのは 山廃ではない 亀亀覇の吉!亀の尾の純米吟醸なんです。

というのは 以前不老泉の帰りに道ちゃんが立ち寄ってくれはった時に 美しい熟成をしていると一番印象に残ったと言わはったのがこのお酒やったんです。実はこのお酒 山廃ではないのに 山廃の亀の尾より 値段も高いので おいてはいるものの いまいち売り方がわからへんだんです。

また その時 昨年よりも 不老泉のお酒が全般的に 故山根杜氏さんのお酒の味に近づいてきたと言わはったのも よ~~く覚えています。

さて 最初の乾杯 お燗 最後の乾杯!と3回も登場し大活躍した亀亀覇。

とても美味しかったんやけど 道ちゃんにしてみれば 不老泉で飲んだ時とはちょっと違ったようです。

低温の冷蔵庫で寝ていた亀亀覇が 小川酒店で急に常温という環境に

なんにも知らなかった 箱入り娘が ちょっとだけ世の中を知った感じ。

ええ勉強になりましたと道ちゃん。ベロが優れている道ちゃんやからこそ 感じられたのか?私やったらどうなんやろ?わからへんくらいの 微妙な違い?やろか?

きもと山廃では無いお酒 しかも お米を磨くほどに熟成は進みやすいので 純米吟醸クラスは ほんまは火入でも冷蔵庫に入れた方がええのやなあと。

でも今小川酒店は生酒を冷蔵庫に入れるのが精いっぱいで 日々冷蔵庫で格闘しているので。

また もしかすると 箱入り娘やない方が 好きな人もいるかも。前に朝市であるお酒を売らせて頂いた時 蔵から届けられたお酒と 小川酒店で常温に置かれていたお酒 常温の方が人気もんやったことも ありました。要はバランスなのやと思うけど、美しさを求めるならば やっぱり冷蔵庫なんやな。

話はちょっと変わりますが 健全に醗酵しきったお酒は しぼった時には 渋い酸っぱいけど 時間と共に 酵素により、各種の味や香りの成分を出し、組織を軟化させてまるくなっていきます。

ビンテージワインのように どの過程のときが良いかの見極めは難しく どの子も可愛いように どれがええ悪いはないのやけど 味が重いわりに余韻がないお酒は 良い熟成をしているとは言い難いようです。上原酒造さんから届いた とうもろこし。あま~~~~~~くて 旨いのです。ありがとうございました。