酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

昭和63年の生酒常温熟成

たまたまくにちゃんのまさに隣に座らせていただいていましたので、ここぞとばかり根掘り葉掘り聞きました。

そして、今バランスが良くなかったり、火落ちしたお酒の悩みをうちあけたところ、

面白い話をきかせてくれはりました。くにちゃん節で。

あるとき純米吟醸山田錦生のお酒を常温で置かれているのを見つけ、聞くと邪魔になるので出したとのこと。みると

昭和63年

生酒やん!まじか~~~~~っ!絶対やばい!

やってはいけない例として、勉強のために開栓して皆で試飲。

そして飲んでみたら、美味しい!

今まで飲んだお酒の中で一番美味しかったのやそうです。

生酛山廃系はもちろん熟成むきですが、なんとカプロン系の純米吟醸なども、中途半端に2年くらいではなく、6年7年ねかせると、アミノ酸が甘味に変わりむっちゃ美味しくなるそうなのです。

うちにも何本かそういうお酒がありまして、いっそ畑に撒こうかと調べたら、松の木は良いそうやけど、それ以外の樹木は逆に良くない!やめなはれと書かれていました。

のでほんまにどぶに流すしかないと思っていたその矢先やったので、冷蔵庫の横の手がいっちゃん届かへん空間がありまして、そこに数年置いてみることにしました。

敢えての生の常温熟成は造った酒蔵さんに申し訳ないのでしませんが、こういうお酒はフードロスどころか、宝物になると信じて熟成させまひょ。

くにちゃん節はほんまにおもしろかった。大倉さんと同じくらいキャラがすんばらしい。ありがとうございました。