酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

アトリエ北国 草木染教室

休日は久しぶりに草木染を習いに行ってきました。

えん樹を使ってシルクを染めました。
草木の色を布に定着するためには媒染剤というのが必要なのですが、それを入れる量とかタイミングとかがアルコール添加と似ているような気がしてなりませんでした。で・・先生は「ぐっと迫る色やのに切れのよい色に染めたい」などとも言わはりまして・・・原料の見極め・染材と染め布との相性・温度管理・引き上げるタイミング・時間ということ・デザイン・ 間あい・・皆々お酒と通じるもんが多すぎやと思いつつ。

草木を使って単色でシンプルに染めるのもよいですが、先生のプロの技で染め重ねると奥行きのある深い美しい色に染め上がります。(今回もちょいと茜とそして京竹とうが微妙に入っています。)それを下手なものが染めると、鈍い彩度に欠ける汚い色になってしまうのです。その辺がいつまでたっても進歩しない生徒ですが、こうやってお酒造りと重ね合わせられるようになったのがおもろい発見でもあります。


これもまた奥の深い世界やなあ。

何度か書いていますが、このアトリエの空間は器をはじめ芸術の宝庫。そのときも桜のシーズンの本前なので桃色の桜の絵柄の施された美しいお湯のみで、おいしいお茶をよばれました。6月1日より始まる作品展に向けて話にも花が咲きました。数年前より、見ていただくのと同時に買っていただく展示会にしようという動きがあります。伝統工芸が今苦しいのは、すばらしい日本の伝統文化やのに流通に乗らないので、優れた作家さんがその道で食べていけなくなったからということも大きいです。北国の生徒さんは本業ではなく趣味ではありますが、先生がよく言われるように、ごみは作るな・・と。ほんまに心を込めて作った作品って人に贈った時、喜ばはるか困らはるかどっちか。後者の場合捨てるに捨てられへんし、バザーにも出せへんし・・・というどうしょうもない状況にもなりかねません。そう考えると出来るだけ現代に受けいられるデザイン・コストなどを工夫し、欲しいからとお金を出して買っていただくのがよい形やなあと思います。・・・あと2ヶ月あまり、私なりにええもん造りまひょ