酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

かばた・・よしのぼり

不老泉のお酒を売らせていただくときに欠かせないのが自家湧水かばたの話。人間がここで野菜を洗ったり魚をさばいたりスイカを冷やしたりお茶を沸かすお水を汲んだりして、そこによしのぼりたちが棲み、鍋の食べ残しや水路の汚れなどを食べて水を浄化する。ええなあええなあ。

「上流の人は下流の人に迷惑をかけないよう、下流の人は上流の人を信頼して、思いやりを持ってみんなで水を使う、それが“かばた文化”。」なのやそうです。

そういうと 上原酒造の専務さんもまめに川掃除をしはります。3月の朝市の日も川掃除をしてからきてくれはりました。お母さんも社長さんも皆が水を心底大事にしてはります。で,ここの仕込み水ももちろんこのかばたの水。この水をチェイサーにして不老泉のお酒を飲むと、もう至福の時間。ある居酒屋さんではお酒と共に仕込み水も送ってもらわはりまして、この水でご飯を炊くとまたこれが美味しいんやそうです。

今森光彦さんの著藍い宇宙の本やおじいちゃんは水のにおいがしたの絵本の中にも、このかばたが登場します。そんなご縁で、この地区でだいぶ前になりますがよしのぼりというPBのお酒が作られたのです。今森さん命名、そしてラベルは今森さん作よしのぼりの絵。がしかし、よくあることなのですが、このPBのお酒は続かず素敵なラベルだけが・・・・・・・・今森さんの大ファンの私はこのラベルが大好きでなんか勿体無くて・・・・で折に触れて「このラベル何とかならんやろか?」と言ってたと思います。で、あれから5年はたっているでしょうか?ふとしたことがきっかけで話が進み、オリジナルで使わせていただけることになりました。ああうれしい。何のお酒になるのかはただ今考え中。もしこれぞというご指名あればお願いします。でも不老泉のお酒、ほんまにどれもこれも美味しいしそれぞれの顔を持っているので、ひとつ選ぶっちゅうのは至難の業です。