酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

おやっさん

昨日の話ですが・・・・いらっしゃいませと店に出ますと、思わず目をこすりました。
何故かといいますとあの不老泉のおやっさん、山根杜氏さんやありませんか!!!
もう嬉しゅうて嬉しゅうて。そういうと能登の先っぽの珠洲市で行われた能登杜氏100年祭で、但馬杜氏の山根のおやっさんにお会いしたときもびっくりしましたけど。

お聞きするとうちの母と同い年の72才。肌つやもよくむっちゃお元気そうです。

初めておやっさんと二人でいろんなお話をさせてもらいました。私が不老泉のなかで特に好きな、よしのぼりとなっています生原酒と三年熟成の赤ラベルのお米は、おやっさんが手塩にかけて育てはった たかね錦。今兵庫県でたかね錦を作っているのはおやっさん一人やそうです。しかも標高のかなり高い棚田でつくってはるそうです。1月ごろまでは食べても美味しいお米なんやて。

お酒つくりそしてお米つくりにかける意欲と努力は、やっぱりすごいです。

偏見があるかもしれませんが72歳の年齢を思うと、ついつい長年培われた勘がものを言うように思いがちですが、おやっさんはこれでもかというくらいに綿密にデーターをとられて、研究に研究を重ねてはります。毎日お座敷に稲の穂をずらりとならべ、奥さんもあきれはるくらいの研究熱心ぶり。昨年 お米の生産者として えらい見事な賞を受賞されたのですが、その影にはこのような努力があったんやなそして決して安くはない・・かなり高価な山根弘特製のお米は、九州にも毎年送る等、ほとんど行く先は決まっているそうです。

お酒の話では、蒸しというものの大事さをしみじみ・・・・それと滋賀のお酒はやわらかいけど弱い・・・これをどのように生かすかがみそ・・・といった事も、おっしゃってました。

いついつまでもお元気で、美味しいお米とお酒をおねがいします。

おやっさん、私の誕生日の最高の贈り物をありがとうございました。私は よう昇天しますが、ほんまに天に昇ったような飛び切りうれしい心地でした。