酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

天秤搾り

日曜日に伊丹に行ったとき、酒蔵史料館というような建物がありまして、そこにまるでミイラみたいになっている木槽天秤搾りが 暗い部屋に飾られていました。

それはまさに過去のものでした。

これをまじまじと眺めて、不老泉 上原酒造の天秤しぼりが数年前に1本から2本に増やされ、普通酒までも全量天秤しぼりとなり、現役ばりばりで使われていることに改めてすごいなあ・・・・と。日本全国で3つのみと聞いています。

天井からぶら下げられた木は艶やかに黒光りをしていて、見て圧巻!
そして搾られたお酒がまた旨い!通常の3倍の時間をかけて丁寧に搾られたお酒は機械搾りの85%しか搾れないのです。
前に丹波に行った時も同じく酒蔵史料館がありましがやっぱりミイラみたいでした。

私は古いものも美しい器を見るのも大好きですが、やっぱり古くて良きものは使われてこそ・・器も木も使い手もうれしいのやと思います。

このごろお客さんにも何十回何百回??と天秤搾りのことを言ってたので、当たり前になってしまっていたのですが、今回の小旅行が 天秤搾りというものがほんまに稀有で、やっぱりすばらしいものなんやと気づかせてくれました。

そんなお酒をあつかわせてもろて、小川酒店の誇りです。

そしてその誇りを汚さん様に精進せなな。