酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

美富久酒造 訪問

秋に日本酒バーをオープンしはる友人より ぜひ行きたい!とのこと。また やはり大阪のお酒の会でこのお蔵にぴんときはった某有名酒店さんもお誘いして、草津線にのりまして美富久酒造さんへいってまいりました。

藤居さんのひととなりが真摯で また蔵人さんの峠さんも網地さんも皆素敵なので、うちは恥ずかしいほどしか売っていませんが、このお蔵は私にとって大切なお蔵。

そして ここも何回目やろ???かなり伺ってますが 今回ますますこの想いを強くしました。

ここの山廃はほんまに美味しい!しかもちゃんと熟成の時がくるまで 待つその姿勢が素晴らしい山廃のお酒は基本3年寝かせてから出荷しはるのです。ひやおろしの話になりまして、ひやおろしの熟成が遅かったある年には ひやひやおろし…つまり その前の年のひやおろしを出した話も。

おもしろかったんが 右端の純米の3年もん。コスパに優れた1800ml瓶で2100円。これが 味わいよりも色が先行してしてしまったそうです。なので えらい黄色いのに味がまだ乗り切れていないそうです。が、こ~~い味わいが逆に苦手な人には返ってよろこばれているとか。で、お燗をつけますと 化けまして 実はこの某有名酒屋さんはこのお燗に出会って このお蔵に興味をもたはったのでした。山廃本醸造も 時間置くほどおいし~~

お燗の話になりまして いろいろな場面で藤居さんにとってピンポイントのお燗に出会えた時、むっちゃ嬉しい!と。で 渡船の山廃をかなり熱めの55度くらいにくっと上げてそしてちょっと冷めたその味わい。辛口山廃を55度ではなく60度くらいまで上げたその味わいが特に思い出に残るお燗上がりやったそうです。

右端が 噂の梅酒。3年前 三連星の新しい星 純米を醸そうとしましたが途中醗酵がもたつき、ラベルはできているのに商品化されなかったその問題のお酒が エキス分の驚くほど濃い梅酒となって世の中にデビューします!問題児ほど愛しいみたいです。

それにしても 醗酵のもたついた‥…というお酒は のちのち素晴らしい結果を生むことが多いようで、私はこれで3回目どす。


お忙しいところ、とても丁寧に対応してくださり ありがとうございました。 この風格ある 土壁のようにいぶし銀のように光る美味しいお酒をこれからも造ってくださいや。