赤ワインの滓がワインの熟成には不可欠であることは 結構皆さんご存知やし、赤ワインに細かいクリスタル状の固形物を見かけますが、これらは全て酒石酸の結晶で ワインのダイヤモンドとも言われて 美味しい証拠やということも何度かお客さんに言うたことがあります。
が今日の驚き!発見はシュール・リーという話。澱の上という意味のフランス語です。
通常白ワインはアルコール発酵後、澱が沈んだらすぐに上澄みをとりワインと澱を分けてしまうのですが、シュールリー製法は、ワインの香りと味わいを豊かにする為に長期間一緒に樽の中で寝かすのです。
そして澱の主成分は なんと酵母の死骸!けど、成分はたんぱく質なのです。このたんぱく質が時間をかけて分解しアミノ酸へ変化し旨み成分としてワインに溶け込んでいきます。
ただし どのワインもそうしたらよいのではなく、ええワインであるということが大事大事。
ミュスカデは シュールリーの製法で有名で これは早飲みタイプになりますが、ブルゴーニュやボルドーの長期熟成タイプの ごっつう美味しいワインには、あえて味わいや香りを大事にするがゆえに フィルターを通さへんので 繊細で素晴らしい味わいの 死骸が溶け込んだワインとなるのです。
日本酒では、以前 鈴正宗は黒い小さなクリスタル状の固形物が・・・北島は静かにゆらすと浮遊物が ふわふわ浮きまして 何度か振ると溶けてなくなると言う体験があり、しかもそのどちらもがとても美味しいお酒やったので。いろいろ悩んだ末これは 解脱っちゃんやということになり、その愛称と美味しさも含めて人気を博しました。
ワインと日本酒はやっぱり違うので 同じではないと思いますが この滓については 知っていないと苦情が出そうではありますが とにかく美味しい証拠!というところでは同じ。
ますます 面白いがな……息子がこれ読みい~と 化学の本を置いて行ってくれました。これを読んだらもっともっと謎が解明できるんやろか?ちょっと 覗いてみます~