酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

亀岡ぷち旅行

伊賀のFOOD MARKETが雨で中止になったので 先日書いた 亀岡のみずのき美術館へ 日比野克彦さん&みずのき「TURN」を観に行きました

山陰線にのって旅行気分で家にいるお母ちゃんの分と二つ お弁当をこしらえました。とはいえ朝炊いたごはんに めざしの焼いたん。鰯の炊いたん。小松菜のお浸し、そして鶏そぼろといり卵に紅芯菜のおつけもんという粗食。でも なんかすごい美味しかったのでした。めざしとご飯って こんなに合うんや。炊き立てもええけど ちょっと冷めたこんなご飯も美味し。

電車にゆられながら トンネルを抜けるごとに一瞬みえる、まるで幻想のようにも思える 保津峡の紅葉を愛でながら。

そして 整理途中の参考資料がようけ有ったので、断舎利!整理するつもりで電車で読もうと どさっと。

そしたら いろいろ心に響きまして思わずめもりました。

ぬる燗は舌の味雷を開かせてくれて 繊細な味を楽しませてくれる。

ぬるめのお燗が鶏肉の甘味をふっと包んでふくらませてくれる。

お燗は酒の旨味成分香り成分が活性化する。だから冷酒より味も香りもふくらむ。

4年もんの大吟・・・熟成された旨味が膨らみが味わえるのは48度。味に幅があり脂をきる力があり、軽さも持ち合わせた熟成吟醸は熱めのお燗がよし。力強くなり、味も香りも口の中いっぱいに広がり、鳥の脂を綺麗に流してくれる。

鴨に寄そうように、ワインがひらいていく。

素直にあうのではなく、若干の小競り合いをしながら、最後には肩組んで仲良くなる。

自分が感動したり、感じたり、美味しかったりしたそのままの思いを素直につたえる。美味しいものに出会ったり、生産者の人柄にふれたりしたことを今まで通りしていけば自ずと自分のスタイルが出来てくる。これはてるきんさんがいつぞや書かはった文章。

キッチン。毎日台所にたって食事を作り、大切な人と食べ 次の日を迎える。そのように日常ひとつひとつに心を込めながら生きて行けば、どんなに辛い昨日でも、今がどんなに辛くても、通り過ぎる日がいつか来る。

その後行った みずのき美術館でも参加してはった佐藤初女さんのことばもありました。毎日の食事は自分自身のこころを お皿に盛って差し出すこと。こころを尽くして食事を作り 感謝して食べられることはほんの少し意識さえ変えれば こんな幸せはありません。食べることが出来るという事は 今生かされて在るということ。

ほんまに ご飯とめざしを食べて そう思いましたんや。ご飯とめざしは最高やな。幸せになりました。

楽々荘も通りました。前回中の庭を愛でられたんやけど今日は門がしまっていて残念や。

亡くなったおとうちゃんが 行くつもりで予約もしていたのに 行けずにあの世に行ってしもうたのがこの楽々荘。


みずのきでは ほんまに素敵素敵でしたが、哲学が根底にありまして これからやりたいこととかと重ね合わせると ものすごく奥深くて、なんか心の整理に時間がかかりそう。理子ちゃんも沼津先生もあたたかく迎えて下さり嬉しかったです。有難うございました。こころの整理が出来たら あっぷあっぷします。