酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

酒BAR ヨラムさん

夏くらいからかな・・・・ずっと会いましょうといいながら実現してなかったはんなさんと、ちょっと前の話になるのですが、ようやっとデートが実現しました。

今回はイスラエルのヨラムさんのお店に伺うことが目的でした。

ちょうど熟成について考えていた時に、ほとんどのお酒を常温熟成をしてはるヨラムさん。
今までの私の感覚では熟成は低温でじっくりゆっくり寝かせるということだったので、なんか行って見たかったのでした。

と・・その前にいったお店も さすがはんなさん グー・・・どのお料理も美味しかったけど、とくにお豆腐の酒粕漬は絶品でした。池月の燗も私好み。

で、そのあとヨラムさんとはいろいろ話をしました。日本人以上に日本酒を知ってはる・・ええ空気をお持ちの人でした。外国人であるはずのヨラムさんですが言葉の選び方・謙虚さ・日本酒に愛する愛情は並々ならぬものでした。特に一番の感動は、秋鹿の80%精米の熟成5年もん・・・これは目から鱗。十酒(とき)なぞは、なんと昭和63年もんなので17年もん。それが枯れたなんともいえない深い味わい。

酒屋が常温熟成するのは危険かもしれへんけど、常温熟成はかなり興味津々のお話でした。それと純米酒へのこだわりも。

このお店で滋賀のお酒は七本鑓と不老泉。ヨラムさんも七本鑓80%を気に入ってはって、わたしら(姉御と私)とおなじくひやおろしではなく、生が良いそうです。ただしひやおろし(一回火入れ)はもう一年寝かせると化けるそうなんです。なんかうれしいな。共感!で変なお酒の欄になんとクレオパトラの忘れ物と太古のいざないがありました

はんなさんはほんにおいしいもんをいっぱい知ってはるし、音楽のことお酒のこと・・いろいろ楽しかったです。

違うまたええ個性をお持ちのパンチさんには、残念ながらその日はたどり着けず帰りました。また行きますね。

いろんなお酒の熟成の仕方・供し方、提案の仕方・温度の按配があって、それだけでもこの世界はえらいこっちゃの奥の深い世界です。しかもそれに器やお料理が入ってくるともうそれはとめどなくあふれる文化そのもの。そんな大きな文化の一端を担わせていただいて頂いているという事に、誇りとプライドを持って小さな浜大津の酒屋ですが、じっくりゆっくり自分のスタンスを作っていきながら店に立ちたいもんやと思った私でした。