酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

渡舟の新情報!

もともとは滋賀の県産米だったこの渡舟。 途絶えかけたこのお米を使って、
今年は滋賀のお蔵さん七蔵が復活渡舟!と称して、あたらしい酒米を使った酒造りに挑戦しはります。
日本で唯一と聞いていた茨城の府中誉(ただしここのは短棹・・・たんかん・・・渡舟、滋賀のは渡り舟六号)ですが、Eさんの情報によると「静岡の臥龍梅さんも滋賀県産の渡舟使ってるよん」とのこと。

萩の露さんで見せてもらった渡舟のお米は
山田錦よりもさらに大きくぷっくりしていました。


丈も山田錦よりも高く、育て難い為に自然と機械が導入されるにつれますます生産高が減って行ったそうです。

昨年、初めて北島酒造が渡り舟でお酒をつくらはりまして、それは75%精米だったのですが、今年は皆さん、50%か60%くらいで仕込まれている様子です。

きたいちゃんは萩の露渡り舟を利かせてもらって
「燗したいっ」て思わはったそうです。

喜多さんとこでは、とにかくよく溶けるそうなのでしめてしめて醸したと。そして秋上がりではなく夏に旬になるような味の設定をしたと、家杜氏さんは言うてはりました。
そして新酒を蔵でいただいた時には、山田はもうすでに飲み頃って感じたのですが、渡舟はこれから乞うご期待!という感じでまだまだ若いというか硬い状態だったのを覚えています。

浪乃音さんでは、「よう溶けて溶けて往生しましたわ~」と。そして中井さんのお酒はどちらかというと酸の出ないお酒が多いのに、この渡舟に関してはものすごく酸がでましたというてはりました。でまるで愛山のように新酒でも飲めて、秋上がりも期待できてそれ以上の熟成も期待できそう・・という噂も。

北島さんでは、6月まで多分商品としては出さないであろうということです。実は渡舟はかなり難儀な酒米で、往生しながらなだめすかしながら、一生懸命取り組んでおられる様子でした。苦労はしていますが、滋賀が誇れる酒米の誕生というロマンを求めて・・・・粘り強く続けていきたいと専務さんはおっしゃっていました。


ということで渡り舟のお酒は、皆が注目してはりまして話題に事欠きません。

そして本日第一弾で到着したのが、萩の露 渡舟。うふふ・・・・どんなんやろ。