酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

園田杜氏

熱い園田杜氏さん・・・楽しい話をきかせてくれはりました。 

麹を思い切りしめて とことん栄養を与えず 飢餓状態に追い込んでいく造り。これはよく 品評会向けのお酒に使われるやり方で 死んで逝く時に香りを残していく・・という なんとも悲しい波乱万丈の生き様 死に様。

でも 園田さんは、また違う方向を目指してはりました。

飢餓状態の際際ではなく おおらかな自然の力を生かしたお酒造り・・・ 

お米も特別なお米ではなく 基本 玉栄 日本晴中心の(時には吟吹雪も)近江米・・・それも 顔の見える地元のおっちゃん○○さんが作った・・・脈々とごく普通に愛され育てられ続けてきた普段遣いのお米をつかったお酒なんや。

『大星』について・・・
近江商人の教えでもあります、勤勉、潔白、三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)の精神を、満天の星空に曇一つなく光輝く大星のような商売をと、屋号とともに銘柄として名付けられたんやて。ええ話やな・・・

あと 興味深かったのが 不老泉の後家殺しのお酒のお話・・・名前も絵も強烈やったけど なによりも味わいが忘れられへんと園田さん・・

岡村さんのお酒は 生であろうと火入であろうと お燗をつけても全然崩れへん・・・これは不老泉と同じく いつもかんじるところ。なんでですか?と 尋ねますと 難しいのですが力価の高い麹を造っているからですと。ようわかりませんが 腰のしっかりした ええ麹ということなんやろな。

一所懸命の人の話は 心に響き その想いがひしひし伝わってきます。

ありがとうございました。園田さんは 朝市にも倖屋さんの会にもきてくれはります。いろんなこと 尋ねてみてくださいませ。

写真はお蔵の周りの風景や 木槽。味わいのある家並み。