酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

いよいよ箕浦先生ご来店

箕浦先生 取材旅行の帰りなのでものすご~~~い荷物と共にご来店になりました。

そして こってりたっぷり色んなお話をきかせていただきました。

造りの話 酵母の話 きもとの話 腐造や戦争など歩んできた歴史 私は結局本でばかりでおあいしたことのなかった上原先生の話・・・

酒造業界や酒販業界の裏話はちょっこし 身震いもしました。

ご来店になったお客さんも思わず引き込まれて一緒に聞いてくれはったり

味わいのある 豪快な 嘘をつけない・・・方なので 歩く野生酵母といわれはるんやと納得。旨いお酒なら1升半平らげはるそうな・・・

お酒業界に入る前は 音楽業界にやはりまして 山下洋輔が若かりし頃は 鍵盤を肘でたたいたり 時には鍵盤の上を走ったりしはって そのピアノが・・・・・になり コンサート会場を平謝りした話とかも聞かせてもろて 目が点になったり笑たり。

そやけど ご本でも アル添と四段については大変批判的であった先生に 思い入れのある不老泉 酒母四段を飲んで頂きますと いたく気に入ってくれはったのが 嬉しかったです。また山廃と10号酵母との相性が良くないとのおっしゃってた先生 そまの天狗を飲んで頂くと・・・・・これ 旨いわと・・ 不老泉のお酒を10年くらい召しあがっておられなかったようです。やったと 心の中でピースをしました

北島酒造さんとのかかわりは ご本でも言わずもがなですが、今渡船にも興味をもってはりまして また 東近江の方々とのつながりも深まってはるようなので これから滋賀との御縁も増えていきそうです。

先生がご立腹されるような お酒をとりまくいろいろな問題はあるものの、今の若者もすてたものではない。今こそ貴重な年輪を重ねた杜氏さんたちの話に耳を傾け、また 勉強し 技術や責任感 そして人としての器を育ててほしいと・・・そして 辛い中にも旨いお酒ができた喜びをしっかり噛みしめて 心から旨いと思えるような美味しいお酒を造って欲しいと言うてはりました。

酒は人なり.結局は 酒蔵も酒屋も 人が作るんやな。手を抜かず 簡素化できるところと 手間暇をかけるところをちゃんと見極めて そして いろんなことに想いをひろげることなく 日本酒という深い道をちゃんとじっくりゆっくり歩んで行ったら ええ方向に行くんやな。まさに 恵に恵(したが)えば 吉やな。

これから還暦をおむかえになり まだまだ油ののった先生 今後のご活躍も楽しみです!