酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

喜楽長 蔵見学

喜楽長さんのお蔵に朝市のお酒を決めにいってまいりました。

造りの大変お忙しい時やのに 貴重な造りの場面を見せていただき 恐縮恐縮
と同時に 責任もひしひしと感じました。

滋賀でも数蔵しかもっていない 精米機。

これが 糠 つまり 米粉どす。


色々な人が酒造りに関わってはりましたが、特に気合が入り 杜氏家さんご自身がしはるのが洗米やそうです。
第二の精米と言われるこの作業。今日は55%の辛口純米吟醸 +14の洗米をしてはりました。

表面を削り落とした米は水を吸い取る力が強く、もたもたしてると水を吸いすぎて、軟らかいだけの米になってしまいます。そして浸漬も8割くらいの吸水率にとどめないといけないので 分刻み秒刻みのスピードを要求される作業になります。どの工程もほんまに 大事やけど とくに大事な部分やそうです。

 これは洗米を終えたものです。一晩ゆっくり休まれて、そして早朝4時半より 蒸しに入ります。なんと 美しい…真っ白や。


出麹の前には二つの温度湿度の違う暖かな部屋で製麹されます。そして 突き破精といいましてひとつひとつ中へしっかり食い込むようなよい破精込み具合になった段階で出麹となります。

これは出麹の瞬間…緊張した雰囲気が漂っていて 入らせてもろてドキドキしました。
これ以上麹がすすまないように室から出して丁寧にもみほぐして放冷します。そして 1日枯らしてから翌日使われます。


これは元を立てている部屋 元部屋。長野県から 不思議なお名前の蔵人さんが元の責任者で一生懸命作業してはりました。もと=酒母とかきまして、健全な醗酵を進めるために、麹米と水と蒸米をいれて それに酵母を加え大量に酵母を純粋培養するのであります。一般に1g(グラム)中に2億以上の酵母がいるといわれます。

酵母によって また もろみ日数によって 香りが面白いように違います。

これは日の浅いもと。


そして これは完成間近のもと。バナナの香りや。

lこうやって約2週間を経て 酒母は完成します。