酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

piano

おまちかね 笑四季 ピアノが来ました!!

以下はマニアックなあっくんからの コメントです。

今期のラインナップ見直しの中で一番思い入れの強いのが、当社のフラッグシップとなるこのマスターピースシリーズです。私が今想う、今できる
吟醸のカタチ。自問自答を繰り返し導き出した今を映す鏡のようなものです。ここで得たアイデアがモンスーンなどの定番品に生かされています。

今期のテーマは「香りの吟醸」素飲みでも食中酒でも邪魔にならない香りと甘みのための酵母ブレンドや課題だった火入れに対する答え、etc...

仕込8号「ピアノ53番」は、近年使用を控えていた笑四季吟醸1号酵母を使用した意欲作です。笑四季1号は前杜氏から引き継いだもので素性は明利酵母であり、吟醸造りにおいては鉄板の素質を持っています。スペックからも見て取れる通り、正統派吟醸の雰囲気を持たせながら香りを抑え着地位置を甘めにして早瓶火入れという実験的手法を採用しています。

今年のマスターピースシリーズの共通コンセプトは「私なりの香り系吟醸の提案」でした。全体的にしっとりした甘味が全面に出て、優しく香る。甘味が香りを下支えして雑な油っぽさや苦味をなるべく感じさせないような造り。思い描いた部分はある程度なぞれたかなと思っています。

最初から純米仕込みでしかも汲み水少なめでアルコールもそこそこ、甘めで搾る想定でしたので、カプロン酸エチルなどの吟醸香はある程度出ても
アルコール添加しないため香りがアルコールに吸着せずほとんど粕に持って行かれます。もろみ末期は極低温でひっぱり、ピルビン酸検査スティックで減少を確認後、上槽。(ホントはもう少しボーメ切れたら良かったのですが)

味わいの方もある意味なんとも明利酵母らしくない不思議なお酒に仕上がっています。立ち香はほとんど感じず、口に含んで笑四季スイーツが全開

今宵も全盛期TKサウンドに酔いしれながら乾杯!!

以上 あっ君からのコメント。相変わらず 難しおす。けど とにかく美味しい~~~のです。

草津のタカツ酒店さんと 皆でえら利き酒会で ともに絶賛し タカツさんは心の知事賞と目をきらりんと輝かせてはったあのお酒です。料理にもばっちり合う 香り控えめのさらりとした甘味が魅力の純米大吟醸です。

そして もう一つ これもお待ちかね 山廃の入った黒いセンセーション。(最後のタンクにだけ 入っているんです)これも やはり皆で選ぶ利き酒会で私がほの字になったお酒です。山廃らしさはないんです。けど むちゃ美味しいのです。

どちらも ほんまにお待ちかね。どうぞどうぞ ご利用くださりませ。