酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

至福 至福のしずく

福井社長自ら「ドンペリより至福」の至福を配達してきてくれはりました。

こないだも 囲碁の大会で 色々なお蔵の高級酒を配達させてもらうことがあり その多くには 特A地区東条と書かれていました。

酒米の王様 山田錦はこのところ地産地消でその土地で ならではの素晴らしい山田錦が育てられていますが、特に金賞受賞酒などになりますと、特A地区と呼ばれている地域の山田錦が使われます。これは播州にあり、現在の特A地区は加東市社町)、東条町、吉川(よかわ)町となっていて、ワインで言うたら グランクリュ(特級畑) プルミエクリュ(一級畑)みたいなもん・・・

比例するように 同じ山田錦でもお値段もだいぶ高くなりますが より気品ある繊細なお酒が醸されるのです。

で、至福はその最たるお酒。

至福はブレンドして2年から3年寝かせて出さはるのですが、もう一つランク上の 至福のしずくなるものもありまして これはええ年しか作らはらへん 且つ 一切ブレンドはせず そのままを斗瓶取りにして出さはるお酒やそうです。なので この2本は かなり違う味わいになります。

いつやったか?きたいちゃん?が あまりの美味しさに「ドンペリより至福」という名言を言わはって それ以来この言葉は定着してきました。

ちょっと前はコスパに優れた 美味しい本醸造や純米を置きたいという想いが強かったんやけど、高品質なお酒の美味しさを知ってしまうと、この魅力も捨てがたし。

そやけど どのお蔵もが 気合を入れて心を一層こめて丁寧に 材料に糸目をつけずに贅沢に醸す 特A地区東条の山田錦で醸した高精米の大吟醸、これの呑み比べをしたら 殆ど近しいので 分かりにくいやろな。

凡人には お値段もええので、普段のみには カジュアルなお酒をのんで頂き、これは とっておきの日にとっておきの人と飲んで頂きたいそんなお酒です。

皆ちがってええのやな。