酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

天然酵母・・・じょぼじょぼ酒かす

天然酵母でパンを焼いてはるNさんがいつぞや、花嵐のじょぼじょぼ粕でまったくドライイーストを使わずに飛び切りおいしいパンを焼いてきてくれはりました。
ので朝市があけた月曜日の今日、Nさんのお宅に講習に伺いました

まずは全粒粉と酒かすを混ぜ混ぜして、そしてゆっくりじっくり発酵を待ちます。
早く湧かせようと熱湯につけたりいろいろ方法があるのですが、そうではない・・・ごくごく自然な発酵を待つというその姿勢が大事なんだそうです。科学では判明できないような大きなゆったりとした時間の中で、そこはかとない奥の深い味わい深い発酵をするそうです。まさに不老泉の世界や!私らがいろんなことで話に花が咲いている間に、ほんまにゆっくりじっくり発酵を始めました。ぷつぷつ・・・と穴が開き始めたのです。
でも、その間なんと6時間!!いったん家に帰って(近くなので)又様子を見来るという感じでした。で、発酵したものにさらに全粒粉と天然塩と水を加えてこねます。

こねるためのこの板はアヤハで買ってきはったそうですが、なんかN家にかなり強烈に居座ってはって、この家におけるパン作りの大事さを感じました。・・・で、こね終えたのがこれ。持った感じがええ感じ・・・かなり重くて人間味を感じるほどでした
彼女がやっている果物の皮から酵母を抽出して発酵させる場合、その皮を水につけて2・3日。そうするとふつふつと泡が出始め酵母が抽出されてきます。それから酒粕と同じく粉と混ぜて6時間・・という具合に、さらにさらに時間を要します。
まさにスローフード。そんなNさんですから暮らしもそうでした。ななななななんと、いまだにかつおふしを削ってそれでお味噌汁を作ってはるのでした。

この素敵な削り節機は、飾ってはるとばっかり思ってたんです。そしたら現役ばりばり
さらに彼女は月にも敏感に反応し、満月の夜は心がそわそわしたり・・・・で毎日8時か9時には寝て5時前におきるというこれまた縄文時代のような原点の暮らし・・・発酵を待っている間にいろんなサプライズの連続でした。次は私の大好きな器の話。こうご期待!!そらもうそらもう・・・・Nさんの選ぶ器は只者ではありませんでした。今日は感動しいの私にとっては濃すぎる一日。でも幸せな昼下がりでした