酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

ひやおろし

続々とひやおろしが来ています。

 

まだ9月のはじめなので若い黒のひやおろしと一緒にやってきたのが、超ひやおろし、超ひやおろしはひやひやおろしのことです。

唯々も一本だけひやひやおろし

人気で無くなった秋刀神開の3年か4年寝かせ。私は是非お燗とおもってたんやけど、直で飲んだお蔵の駒井君、冷やしても美味しかったとのこと。

そうか。冷蔵庫の低温で寝かせてはったので綺麗に寝てはるのや。

ついついひやおろしは、常温からお燗と思い込んでたけど、そうでもないのやな。

寝かせる温度によって味が変わっていくのも面白いです。

 

2種のひやおろしが来ることで小川酒店の棚はますます満員電車になっています。

 

 

 

 

トンネル トンデル

故姉御の知人が出した本を、姉御にはほんまにお世話になっているので買うたんやけど、なんか読まずじまいになっていました。

が読書に目覚めた私、家にある本をどんどん読んでいまして、ついに開きました。

そしたら、ええ本や。

父親の死をきっかけに、迷い込んだトンネル。そして彷徨う中で、親のぬくもりや絆に気づくお話。

父を思い出して、あまりにも重なって涙が溢れました。

年も同じ昭和一桁。

特に趣味もなく、働くことがとにかく大好きやったとこも。

一升瓶をコップ酒で飲むのが楽しみやったとこも。父は鬼殺しやったけど

若いころはよう肥えてて、晩年はすっかり痩せたのも。

父母、お互いが大好きやったところも一緒に商売していたので喧嘩もいっぱいしてたけど。

孫をそれはそれは可愛がってくれたとことも皆一緒。

母の誕生日にケーキを買いに行った父、お名前はと聞かれて、孟(おさむ)と。

なので母の誕生日やのに、ケーキには孟さんお誕生日おめでとうと書かれていて、それを聞いた姉御がお腹を抱えて笑てくれはった。

 

地酒については意見が全く合わへんだけど、今思い出すとほんまに掃除好きやった。几帳面で在庫も「正」と紙に書きながら、毎日倉庫と店を行き来してはった。

ラベルがちょっとでも正面に来てなかったら必ず直してはった。

お酒を飲むときの嬉しそうな顔!おっとが初めて挨拶に来た時、その飲みっぷりに唖然としてはった。

今思うとほんまにええお父ちゃんやったとしみじみ。ええ本に出合えました。

 

 

 

つーじー17周年おめでとうございます。

加夢居さんも周年おめでとうさんで来年成人式の20周年。

そして辻一さんも3日で17周年!

おめでとうございます。

ほんまは一人で開けられないお酒の会を辻一さんでする予定でしが、コロナで中止。

皆で17年もんのワインを送りました。

そしてイヌガオちゃんデザインのこんな素敵なものも。

ちょっと16年になっていますが、ノープロブレム。

思い起こせば、息子がスポ少のサッカーで辻コーチにお世話になり、スポ少はお酒好きな人が多く、呑み会が頻繁にありました。

その中で私が熱く滋賀酒を語ったそうなんです。

そしてそのころサラリーマンやった辻さんをお店をしたらと、えらくけしかけたらしいです。きゃっ!結婚にたとえたら、私はキューピットやわいな。

こんな鈍くさい人生の中で、唯一ええことしたのと違うやろか。と一人でご満悦。

私と妹は辻さんに、よう怒られます。

でも有難いです。還暦になって、なかなか叱ってくれはるひとはそういません。

噛むほどに味わいのあるつーじー。旅の方に辻さんのお店をお勧めすると120%よろこんでくれはります。

これからも、辻さんらしく、益々頑張ってくださいね。

何と3年後の二十歳は、辻さんの還暦でもあります。

時を重ねるっちゅうのは、しみじみ有難く嬉しい事です。継続は力なり。

朝市も10月で二十歳になります。感謝や。

エスサーフ利き酒会

久しぶりに行われたエスサーフ利き酒会。

平日なので交代で参加。

時間が足りませんでしたが、楽しかったです。

私は直くんの相井君と一緒に回りました。

相井君曰く僕は私の孫!私曰く相井君は私の旦那さん。

るんるん

懇意にしてはるので松の司も。

今年は室を全部変えはったそうです。

流石の松の司と改めて思いました。とくに生酛。

相井くん けらけら笑いながらもさっすが料理人や。

神開水モトにはボンジリやレモンやすだちを利かせた料理にあいますな

とか一粒一膳は冷からお燗でオールマイテイ。マグロの造りにも合いそう。

そやけど、ヒラメの刺身には 松の司やなと。

田中さんでは 春の峰普通酒無濾過生原酒が良いと!!

直くんと同じ空気感。笑ってはるけど度真剣。

 

終わったあとおっとや妹と答え合わせ。

喜楽長時渡る 湖濱ひやおろし 香の泉普通酒無濾過生原酒

多賀ひやおろし 道灌シェリー樽熟成 萩乃露雨垂れ火入

浅茅生鶺鴒鳴く 

そのあたりがとくによかったです。

増本さんや美富久さん、うちは無濾過生が主流やけど、今回は加水火入れ。でもこの味わいが滋味やけど、ぶれていない美味しさ、完成度の高さで、これを確認できたのも良かったです。 忍者も生もええけど火入れもええなあ。けど、人気は生。

鶺鴒鳴くは、去年のようなシュワ感は穏やかで、米の旨味がきらりと光っています、

美味しいいろいろのお顔とお酒にお出会い出来て、幸せでした。

ありがとうございました。

塔本シスコの展覧会

加夢居さんの前に朝から伺ったのが、滋賀県立美術館 塔本シスコの展覧会最終日。

感動しました。ご主人や母と同じ名前の和子さんという娘さんを早くに亡くし、哀しみや辛さを乗り越えさせてくれたのが 絵であり家族でした。

不思議と月も描き続けはりました。人生の辛さや悲しみをかけては満ちる月に人生を投影してはったのです。

何物にも媚びずに生きた生命の煌めきや。

私は85歳の和子さん=母と暮らしていて、今回の展覧会はぐっと迫るものがありました。88歳90歳になっても画を描き続けたシスコさん。

ついつい後ろ向きになる母ですが、がんばれ~~~とエール。

ここの館長保坂さんがシスコさんの画に惚れこまはったことで誕生したこの展覧会、その心意気と愛情が伝わる企画展でした。

清明の生き遣いが聞こえてきそうな画の数々です。

 

真ん中にやはるのは、弱くて餌をとれない一匹のハトに気をかけるシスコさん。

左下にやはるのは、写真を撮る息子の賢一さん。

 

孫の結婚式の様子。

人生を丁寧に丁寧に描いてはります。

 

加夢居19周年

加夢居19周年の会がこっそりありました。

オペラのT先生、なんと加夢居さんの、一番の長いお客さんなのやそうです。

以前は大阪池田にお住まいで、玄生さんのご縁もありまして、感謝しかありません。

朝市でおもろいはてな酒をもってきてくれはる何ちゃんは、今回は不老泉初しぼりの常温熟成一年もん。旨し!さらにお燗も旨し!

福のしずく生酛は何と2018年!冷やで飲んだらギリやなあと和さんと言うてたら、お燗で激変。ちょっと感じた熟成香がスパッと飛んで切れの良い旨いお酒に。

もう一本も熟成はてな酒、これは結局何ちゃんが思っていたお酒ではなかったそうで、迷宮入り。

拙い誤字脱字だらけの酒屋日記ですが、T先生も愛読してくださり、違うTさんは酒屋日記で加夢居さんを知ったとの嬉しい言葉も頂ました。

嬉しいです。ほんまに嬉しいです。

今日は古典文学の素敵な先生ともお出会い出来て、楽しい話に花が咲きました。今度なんと20冊目の本を出さはるようです。是非読ませて頂きます。

和さん曰く、変態ということは最高の誉め言葉。ここは変態が集まるお店なのやて。この変態酒という言葉を教えてもろたのは、あのきたいちゃんやそうです。おもろいな

 

今日は85歳の母と珍道中しながら伺いました。

皆さんに優しく手伝って頂き母もご満悦。来年は加夢居の成人式。母に来年も是非来てくださいと。有難うございます!絶対いこな、お母ちゃん。

 

これはよこやまというお酒で壹岐で30年ぶりに復活醸されたお酒です。母は甘いお酒が好きなので大喜び。

 

色々楽しい面白いお酒が出てきました。益々変態の集まる良いお店になってくださいね。

 

甲賀の地酒呑み比べセット

ある時ミフクちゃんが、そそるチラシを持って来はりました。

甲賀のお酒の飲み比べセット!!

なんと6600円相当のお酒が半額で3300円。

しかもかなりええ信楽焼の猪口もついているというのです。コロナで需要が落ち込んだ市内の地酒をPRするために組合と市が初めて企画しはりました。

チラシだけがうちに置かれていたので、お客様えらい興味を示さはりまして。

そやのに、お酒が中々来まへん。

尋ねますと先ずは甲賀地域で販売し始めたところ、人気で瓶詰が追っつかず。

2日にようやっと大津にやってきました。

それもやいやいと私が笑四季のあっくんに言うたもので、あっくん自らご配達。

ご苦労様です。

瓶詰も梱包も大変やったかと思います。

ほんまや!猪口も素敵。あっ君曰く東京では2500円くらいで売ってはるそうです。

 

さらに松浦すみれちゃんの、ぶらり甲賀蔵元めぐりのパンプレットまでついているのです。贅沢!超お得です。

1000個限定で、どんどん無くなってきているそうです。

お早めに!